タイでの生活も4か月目に突入しました。
何でもできてしまいそうな国なので、日本で楽しんでいた趣味のアクティビティーは、タイでも全部やってみたい!と考えています。
すでに海釣りに行くこともできた他にも、タイでも流行っているキャンプに行ってみたい!と思っていますが、ひっそりとソロキャンプ派の私としては、タイでキャンプが流行っている間は、慌てることなく後回しにしています。
そこで、もう一つの趣味として、日本を出るときに手放してきたオフロードバイクに、タイでも乗れないかな?ということで調べてみると、レンタルバイクが、いくつか見つかりました!
それでは、早速行ってみましょう。
- タイでオフロードバイクをレンタルする
- ATV?それともオフロードバイク?
- エンデューロ マッドネス Enduro Madness
- マンツーマンでガイドしていただくことに!
- 完熟走行
- オフロードバイクで行く1日ツアー始まります
- 階段登れる?
- タイの農道
- 山にはガレ場もありますね...もちろん
- 地元のライダーたち
- お昼ごはんをいただきます
- マスツーリングって楽しい!
- 〆はモトクロスコース
- 無事に戻りました
タイでオフロードバイクをレンタルする
タイでのレンタルバイクというと、リゾートの島で借りるようなスクーターが一般的でしょうか?
島を一周するような時には、自由に移動できるので便利ですよね!
島をツーリングするのも楽しいですが、自然豊かなタイに来たらオフロードでしょう!ということで、今回はATV(4輪)か、オフローロバイクを借りてみたいと思います。
バンコクからだと、北でも南でも、ATVもしくはオフロードバイクをレンタルしてくれて、インストラクターが付き添ってくるサービスを提供する場所があります。
海沿いの場所が好きな私は、バンコクの南 パタヤで借りてみることにします。
ATV?それともオフロードバイク?
さて、もう若くないことは自覚している私としては、 体に負担をかけることは、なるべく避けたいところです。
久しぶりにオフロードを走るにあたり、バイク(2輪)にうまく乗れるだろうか?というより無事に帰ってこられるだろうか?という不安に包まれます。
そのため、バランスをとらなくてもいいので疲労が少ないATV(4輪)に、たいへん気持ちが傾きます。
一方で、操っている気持ちよさは、バイクの方が間違いなく大きい!
悩ましいですね~
ここで、私が目を付けていたレンタルバイク屋さんのホームページを再チェックしてみると、バイクの場合はスキルに応じてクラス分けされるようです。
- レベル1.未経験もしくは、ほぼ未経験の方
- レベル2.少し経験したことがある人(目安;50日以下)
- レベル3.経験者(目安;50日以上)
- レベル4.熟練者(目安;150日以上)
借りるバイクも、クラスによって異なります。レベル4の人用では、本格的なエンデューロバイクも用意されています!
さて、ほぼリターンライダーの私はどうしましょう?と悩みます。
日数だけでならレベル3ですが、初回なので様子見でレベルを下げた方が、周りの方にも迷惑をかけなくてすむのではないか...ということで、気持ちが固まりました。
レベル2でオフロードバイクの申し込んでしまおう!と、早速ポチッとネット申請してみます。
それでは、体調を整えて当日を迎えましょう。
エンデューロ マッドネス Enduro Madness
ここで、私が「タイの自然を、オフロードバイクで走る、一日体験」を申し込んだ、Enduro Madnessさんについて、簡単に紹介してみたいと思います。
英語バージョンもあるホームページを訪問すると、オフロードバイクもしくはATVのツアーを企画されていて、半日、 一日、そして2~8日のコースもあることが紹介されています。
そして、プロの雰囲気を感じるインストラクター陣の中には、タイのエンデューロチャンピオン!の方もいらっしゃいます。
装備もフルレンタルが可能なので、Tシャツ 短パン サンダルのラフな格好で行っても大丈夫です。私は自前のものを使いましたが、レンタル装備一式には、靴下まで含まれていました。
下着だけは、皆さん自分が身に着けているものを使うと思いますが、大量に汗をかくので、帰り用のものを準備されたほうがいいですよ~
参加してみて最も印象に残ったのが、とにかくバイクの状態がすばらしいこと!
ホームページでも紹介されていますが、しっかり整備されているだけでなく、オフロード走行しやすいチューニングが施されています。
レバーやペダル類の角度はさすがに調整が必要だろうと思っていましたが、バイクにまたがった瞬間に、全く調整がいらないことに、たいへん驚かされました。
もしかしたら、私が到着した瞬間に、体形を見て微修正していただいていたのかもしれません。
そして、完熟走行した瞬間にも、その扱いやすさにも驚きます。
よくバイク雑誌などで、「トルクフルで扱いやすくて、パワーも出ている」のような表現が使われることがありますが、まさしくそのとおり!
日本でも乗ったことがあるバイク(公道用CRF250)でしたが、プロのチューニングとは、こういう事か~と納得してしまうほど、本当に別物に仕上がっています。
写真を見ていただくとわかると思いますが、足回りもハードランニング指向にチューニングされています。
私が申し込んだのは、ホームページでオススメとされている一日コースですが、トータルで考えると、装備も込みでこのバイクに乗れるなら、安すぎだと感じました。
マンツーマンでガイドしていただくことに!
バンコクからパタヤまでは、車で2時間の移動時間を見込んでいましたが、予想外に渋滞もなく、集合時間の10時よりも30分近く前にEnduro Madnessさんに到着しました。
早速、インストラクターさんの男性と受付の女性に挨拶します。
ちなみに、皆さま流暢な英語でお話しくださいます。
すぐに装備一式を選んでもらって着替えますが、ヘルメットも含めて全てに清潔感があり、綺麗に保たれているので嬉しいですね~。
「少し待っていてね!」
と冷たい水のペットボトルを頂き、椅子に座って、今日のツアーを無事に終わらせるべくイメージトレーニングをしていると、ここの住人のワンちゃんたちが挨拶しにきてくれました。
私の緊張をほぐすかのように、受付の女性が気さくにお話ししていただけるので、
「今日のツアー申込みは、何人ですか?」
と聞いてみると、にっこりと微笑みながら、
「あなただけですよ」
と返ってきました。
なんと貸し切り! 嬉しいような怖いような...
レベル2にした理由の一つに、私よりもゆっくり走ってくれる方がグループ内にいらっしゃったら、途中で小休憩できるかも?という甘い期待があったのですが、一人だけだとなると、少しハードになりそうな雰囲気です。
まあ、なんとかなるだろうと覚悟をきめて、それならばとGoproを追加でレンタルして胸に装着したところで、インストラクターさんに、
「準備できた? それではバイクにまたがってみて」
と声をかけられました。
完熟走行
「少し敷地内を走ってみて」
と言われて、久しぶりにオフロードバイクに跨ります。
直径15mくらいの8の字が描けるコースは、雨上がりの水たまりもありますが、土は締まっていて走りやすい感触です。
嬉しさのあまり、思わずコーナーの立ち上がりでリヤタイヤを滑らせて遊んでしまいます!
10週くらいしたところで、インストラクターさんが近寄ってきて、
「ちょっと戻ってきて」
と声をかけてきました。
とうとうタイの大地に飛び出せる!と意気揚々と戻っていくと、
「300ccを貸してあげる」
...思わぬ展開に驚きますが、冷静に考えをめぐらせます。
「いや、(パワフルなバイクは怪我するかもしれないので、)250ccで充分です」
「それだと面白くないから、そう言わず!」
「...それでは、試すだけなら (大丈夫かな〜?) 」
オフロード走行に適したチューニングが施されたCRF250は、私にはちょうどいいと感じられましたが、目の前には、300ccにボアアップされたCRFが既に準備されています。
ボアアップされたバイクは初めてなので、どのような感じに変貌しているのか興味はあります。
恐る恐る発進してみると、低回転ではそれほどトルクフルでもなく、使いやすそうな雰囲気です。
これなら大丈夫そうかも?と思いながら、8の字コースでアクセルを開けてみると、250ccよりもリヤタイヤがコントロールしやすく、予想外の楽しさです!
どうやってチューニングしているのか想像もできませんが、プロが仕上げたバイクだという事が、素人の私でもバイクの挙動から感じられました。
自分でもここまでチューニングができたら、楽しいだろうな〜
このバイクに一日乗れるだけでも十分に楽しい!と、ヘルメットの奥でニヤつきながら、インストラクターのところに戻っていって、
「このバイクすごいですね! これで行きます」
とお答えしました。
オフロードバイクで行く1日ツアー始まります
軽々とウイリー走行をして楽しんでいるインストラクターさんに先導してもらって、私が2番目に苦手とする、林間の獣道に入って行きます。
...ハンドルを木に引っかけるのが特技なんですよね〜
上手な方にはバレていると思いますが、力が入りすぎているので、すぐに腕がパンパンになります。
それでも、若かりし時の自分を思い出して、なるべくインストラクターさんに遅れないように、(直線は)頑張ります!
まだ走り始めたばかりですが、早く林間コースが終わってほしい!と願う気持ちだけが膨らんでいきます。
林から抜け出した時には、息もあがっていました。
初っ端から、自分の体力が落ちていることを、しっかりと気付かされます。
階段登れる?
エンデューロ マッドネスさんのホームページには、オフロードバイクで階段を登る写真が紹介されています。
しかも、ウィリーしながら!
トラクションを得やすいガレ場の登りだと思えば、それほど難しくはないのですが、階段を登るには少し技術も必要となる筈なので、レベル3以上の人しか行かないだろうと考えていました。
...ところが、
林を抜けだして、ほっと一息ついて油断していたところで、ホームページの写真と同じ階段が、いきなり現れました。
階段を登った経験はゼロですが、もうこうなったら行くしかない!と、リヤタイヤへの荷重と少し高めの回転数を意識して、階段に突入していきます。
登り始めてみると、思いのほか振動も少なく、ちょうどいいスピードを保ったままで、なんとか登り切りました。
緊張しましたが、無事に登り切れて良かった!
タイの農道
高速道路に平行した未舗装路をリエゾンして、次のセクションの向かいます。
次はどのような場所に行くのだろう?と思いながらインストラクターさんについていくと、農道のような場所に入っていきました。
土質と砂質の地面が交互に出現する農道は、インストラクターさんが作った轍に時折ハンドルがとられるので、すでに疲労が痛みにかわりつつある腕に、負担がかかります。
直線ではリヤタイヤで走ることを意識して必死についていきつつも、無事故で帰る目標を達成すべく、人がいそうな場所や、農作物でブラインドコーナーになっている場所はスピードを落とします。
貸し切り状態のツアーは休憩もなく、4月とはいえ暑いので発汗量もすさまじく、これが一日続いたら大変なことになる!との不安に包まれます。
大丈夫かな? 自分...
山にはガレ場もありますね...もちろん
無事に農道を走り終えて、
「次は、山に行こう!」
とインストラクターさんに先導していただき、ちょっとした山に入っていきます。
雨水が流れてできた轍などが日本の林道みたいで楽しい!と感じながら調子よく登っていましたが、上がるにつれて道が荒れていきます。
これは、日本の経験からいくと、もしかして...と思っていると、想像どおり、私が最も苦手とするガレ場が現れました。
雨水が流れ続けると石や岩だけが残るのは、世界共通ですね。
ただでさえ苦手なのに、もう指の筋肉がつり始めていて、クラッチを操作するのも上手くできないくらいに、自分のパワー不足に陥っています。
当然の結果として、リヤタイヤが岩に引っ掛かって前進できなくなり、クラッチ操作が追い付かなくなった瞬間に、バランスをくずして転倒しました。
とうとう転んでしまった!と悲しみつつも、一方でオフロードバイクを転ぶくらい楽しんでいる自分に、幸せな気持ちも少しあります。
楽天的すぎるのでしょうか?
とはいえ現実は厳しく、谷側に倒れたバイクをおこしたところで、体力が尽きました。もう腕に力が入りません。
バイクを託したインストラクターさんに、軽々とガレ場をクリアしてもらったところで、
「少し休憩させて~」
と懇願しました。
小休憩時間を利用して、曇って視界を妨げているゴーグルも、調整しなおします。
地元のライダーたち
休憩中にスマホを確認していたインストラクターさんが、
「僕の友達もこの山に走りに来ているよ」
と教えてくれます。
さて、計算高い私としては、瞬時に脳をフル回転させます。
その人たちのレベルが気になりますが、
- 私くらいのレベルの人がいれば、こまめに休憩ができる可能性がある
- マスツーリングは、途中で行先きの相談タイムがある筈で、休憩できるチャンスが増える
...まだ午前中なのに、もう休憩のことしか考えていませんが、
「ぜひ合流しましょう!」
と、下心満載で即答しました。
再び走り始めて、その後のガレ場は無事にクリアしていき山頂に到着すると、地元のライダーさんたちが談笑していました。
ガレ場通過で息が荒くなっていた私も、必死に微笑みの国に相応しい笑顔をつくって、挨拶させていただきます。
もしかしたら、私の到着を待っていてくれたかもしれない地元のライダーさんたちは、気さくに話しかけてくれるナイスガイです。
そしてバイクも装備もカッコいい!
ほとんどのバイクが、300ccに改造されているとのこと。
タイでは、ボアアップが一般的というよりも、必須アイテムなのかもしれません。
お昼ごはんをいただきます
地元のライダーさんたちと一緒に、獣道を通って山を下りていきます。
登るのは無理だと思われるような、急坂の獣道ですが、下りであれば大丈夫!という思い込みがよかったのか、転ぶこともなく通過していきます。
一人づつ通過しないといけないような場所も多かったので、こまめに休めたのも嬉しい!
山を降りたところでお昼ごはんの時間になり、インストラクターさんが、
「何が食べたい?」
と聞いてくれました。
また午後も胃袋シェイクが続くのであれば、麺類は食べられないと思い、
「カオパットとか、焼き飯類でお願いします」
と我儘を言ってみます。
地元のライダーさんたちも付き合ってくれて、幹線道路脇の食堂に入りました。
まだ半日なのに、ボケた写真しか撮れないほど疲れています...
期待以上の美味しさですが、スプーンを持つ手に力が入らないので、ゆっくりと頂きました。
マスツーリングって楽しい!
昼食休憩のあとは、地元のライダーさんたちとパタヤの自然で遊びます。
地面が乾いてきていて、また前を走るバイクの轍が増えたので、砂地でのハンドルのとられ方が、すさまじいことになっています。
アクセルを一気に緩めたら、間違いなく転ぶ!という冷静な気持ちと、疲れたのでもうゆっくり走りたいという欲望が葛藤した走り方で、自分でも何をやっているのかわからなくなりそうです。
なんとか前進力を保って、少し遅れ気味になりながらも、砂埃の中で、地元のライダーたちの最後尾でついていきます。
途中でジャンプできそうな場所を発見すると遊んでしまうのは、日本もタイも一緒ですね!
怪我なく今日を終えることを最優先目標にしている私は、少し控えめにジャンプします。
それでも、オーリンズを使ってチューニングされたサスペンションは、着地での衝撃をマイルドに受け止めてくれて、充分楽しめました。
それにしても、広大な農作地帯を縦横無尽に走っていますが、彼らはルートを把握しているのでしょうか?
私はというと、そもそも方向感覚を失っています。
そんな筈はないのですが、「あれ?この場所は少し前にも通った気がする」という錯覚の連続です。
〆はモトクロスコース
「最後の一時間は、モトクロスコースに行きますよ」
とインストラクターさんに教えていただきます。
やったー!
心の中で叫びますが、モトクロスコースを走りたいのではなく、やっと纏まった休憩ができる嬉しさです。
今の疲労困憊したコンディションで、モトクロスコースで楽しめることを一つ見つけるとしたら、中型のジャンプくらいです。
飛んでいる間は無重力状態で、余計な力が不要ですからね~。
とにかく休憩優先!ということで、地元のライダーさんたちの華麗なライディングを、観戦させていただくことにしました。
コース保全のためかもしれませんが、ジャンプセクションは避けたコースを使用しているものの、コーナーリングやギャップの通り方が、みなさん本当に上手です。
ツアーの最初にモトクロスコースに来ていたら、私も走ってみたかったかな?
久しぶりのオフロード走行に、体力の無さを痛感させられていたこの時は、やっと終わった!という安堵感に包まれながら、エンデューロ マッドネスさんから差し入れ頂いた冷たい水を飲んで、グリップを握る形で固まっている手の筋肉をほぐしていきます。
無事に戻りました
モトクロスコースで、地元のライダーさんたちにお礼とお別れの挨拶をして、エンデューロ マッドネスさんに戻ってきました。
レンタルした装備は全て、汗が絞れるような状態になっていますが、
「全部こちらで綺麗にするから、何も考えずにカゴに入れておいてね」
と優しく言っていただきます。
少し申し訳ない気もしますが、お言葉に甘えて、楽させていただきます。
さらに、
「(たぶん料金にインクルードで)冷たいビール飲む?」
!!!
戻ってきてすぐに、冷たい水と炭酸飲料をいただいてます。
また、これまでに頂いたいた昼食や飲料も、バイクと装備のレンタル料金にインクルードです。
さらにビールまで提供するサービスはすごい!と感嘆しつつも、
「今はビールを飲めないくらい疲れているので大丈夫です。ありがとうございます」
とお断りしました。
最後まで満足度100%のEnduro Madnessさんのオフロードツアー、この日は疲労度も100%でしたが、次の日には「また行きたい」と思ってしまうほど、充実の一日が過ごせました。
次回がもっと楽しめるように、体力アップしておきます!